新型コロナウイルス感染後遺症について

2023年1月20日

当院では新型コロナウイルス感染症罹患後の後遺症外来は現在行なっておりませんので、当院で陽性が確認された患者さん以外はHP等で公表されている後遺症外来に受診をお願いいたします。尚、隔離期間が過ぎていても、当院では症状の強い方は発熱外来に受診をお願いしていますので、必ずお電話で予約を取って受診をお願いいたします。        院長

たけうちファミリークリニック移転リニューアルのお知らせ

たけうちファミリークリニックは、2023年1月4日より新しくトーアメディカルビル(名古屋市昭和区安田通7−12)1階にてリニューアルオープンすることとなりました。

引越し作業のため、現在の病院の診療は12月26日(月)をもって一旦休院させて頂きます。

診療及びワクチン接種などの業務も12月26日(月)までとなりますので、ご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご理解ご協力をお願いいたします。

新病院の詳細については、後日発表させて頂きますが、診療内容は変わりませんので、引き続きご来院をお待ちしています。
連絡先、電話番号も変わりませんのでよろしくお願い申し上げます。

尚、駐車場は寿司屋さんの隣の契約駐車場(3-11番)はややせまいため、3ナンバー車やミニバン、ワゴンの方は手前のコインパーキング(無料券あり)のご使用をお勧めしています。また、病院前に車いす用駐車場2台もあります。お困りのことがあれば電話でお問い合わせください。     

2022-2023年 インフルエンザワクチンの接種について

2023年1月もインフルエンザワクチンは予約なしで接種できます!ただし、名古屋市の65歳以上の補助は今月いっぱいで終了です。

当院では、2022年9月26日(月)より、インフルエンザワクチンの自費接種を開始します。今年度は新型コロナワクチンの60歳以上の高齢者に対する5回目接種を12月以降に予定しており、60歳以下の3、4回目新型コロナワクチン未接種の方のインフルエンザワクチンとの同時接種推進の関係から、当院としては小児も含めて10月から11月までの早めの接種をお願いしています。当院は基本的にかかりつけの方が診療ついでにインフルエンザワクチンを接種していただく方針なので、今年度も予約なしで接種開始いたしますが、ワクチンの納入状況によっては当日接種できない場合もありますのでご了承ください。かかりつけ以外の方は、接種状況をお電話で確認してご来院ください。

  • 高齢者以外の3、4回目新型コロナウイルスワクチン接種については、当院は10月以降はファイザー社製のワクチンを予定しています。医療安全の観点から、当院でインフルエンザワクチンを同時接種希望の方のみ電話予約とさせていただきます。何卒、ご理解ご協力をお願い申し上げます。詳細は、コロナワクチンナビに掲載しますのでご確認ください。
  • 65歳以上の高齢者で名古屋市の補助を受ける方は、10月15日から1月31日までとなり、今年は1500円で接種できます。
  • 12歳以下の小児は2回接種ですので、1回目は10月中に接種し、2回目は3~4週間後に接種完了をお勧めします。
  • 現時点では、当院は厚生労働省及び名古屋市の勧告通り、小学生以下は2回接種を基本としています。
  • 13歳以上の方も、10月26日以降早めの接種をお勧めしていますが、遅くとも11月までには済ませましょう。
  • 当院は健康保険組合の予防接種補助券も使用できます。
  • 受験などのために2回接種をご希望の場合には、1回目は10月初旬、2回目は12月の初旬をお勧めしています。

当院の接種方法と価格

インフルエンザワクチンの接種量と接種回数

  1. 6ヶ月以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種(3~4週間あけて、ただし流行時期は1週間)
    1歳未満の接種については、条件によって適応がない場合がありますので、必ずスタッフにご相談ください。
  2. 3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種(同上)
    ただし、9歳以上で毎年インフルエンザワクチンをきっちり接種してきた方は、ご同意があれば1回接種も対応いたします。
    米国の予防接種ガイドライン〈英語〉:
    http://www.cdc.gov/vaccines/hcp/acip-recs/vacc-specific/flu.html
  3. 13歳以上の方 1回0.5mL 原則1回接種

インフルエンザワクチンの価格 税込

成人(中学生以上)1回のみ 3000円
65歳以上名古屋市高齢者1回のみ 1500円
3歳未満1回目 3000円2回目 500円
3歳~小学6年生1回目 3000円2回目 1500円

今年度の新型コロナウイルス、インフルエンザ対策について

        1. 新型コロナウイルス患者の濃厚接触者の定義が「発症2日前」は不変のため、当院では発熱や風邪症状のない方も(患者付き添い、ご家族も)、院内ではマスクの着用をお願いしています。必ず着用して受診するようご協力をお願い申し上げます。マスクを嫌がる小さなお子さんは、マスクの代用になる方法で対応をお願いいたします。また、コロナ陽性患者さんの自宅隔離期間が7日間(無症状5日間)に短縮されましたが、当院への直接来院は10日間は避けてください。

        2. 37.5度以上の発熱がある方(罹病期間内に1回でも37.5度以上の発熱があった方も含む)、咳・痰がひどい方、症状経過が4日以上の方、新型コロナウイルスやインフルエンザの可能性のある方は、受診前にあらかじめお電話で受診予約をお願いいたします。上記の方で、直接来院された方は、裏口に回ってドアホンを押してください、決して玄関から院内に入らないようにしてください。

        3. 当院は、愛知県指定の診療・検査医療機関で発熱外来を担当しますが、感染隔離部屋は1部屋しかありませんので、予約の方しか対応できません。直接来院されても、感染隔離部屋が空いていなければ、自家用車内でお待ちいただく、または予約を取り直して再度受診いただく事になります。したがって、受診に際しては、お近くの方もなるべく車などでお越しいただくようにお願いしています。車で来院が困難な場合には、感染予防に配慮して公共交通機関、または了解を得てタクシーなどに乗車するようにして来院してください。

        4. 混雑状況に応じて駐車場の車内や院外テラスにて問診や検査を施行し、感染予防を行なっていますので、ぜひご協力をお願いいたします。

        5. 医師が必要と認めた場合に、新型コロナウイルスの検査(公費)を行います(鼻咽頭、唾液、抗原検査)

        公費検査の目安:

        • 発熱がある、発熱が疑われる
        • 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)のいずれかがある
        • 味覚障害、嗅覚障害がある
        • 感冒などの症状が3-4日以上続く
        • 重篤な基礎疾患があり、上記のような症状がある
        • 新型コロナウイルス感染者との接触の疑いがあり、上記のような症状がある

        6. インフルエンザなどの検査も適宜行なっています。

        基本的には、当院では可能な限り患者のみなさまが安心して受診していただけるように最大限の努力をさせていただいています。発熱患者さんと非発熱患者さんがなるべく交わらないように、入り口を別にして診察室も別にして、対応スタッフも分担しています。待合でもソーシャルディスタンスが確保できるようにしています。また、安心して予防接種も受けれます。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒事前連絡と正確な情報提供を宜しくお願い申し上げます。

        新型コロナウイルス検査について

        1. 新型コロナウイルス自費検査について

        当院では、新型コロナウイルスの抗原及びPCR検査の自費診療は一切行っておりません。新型コロナウイルスを疑う症状または状況が確認された方に対して公費で診療しています。

        2. 新型コロナウイルス公費検査について

        当院では、通院中の方のみに、検査を行っています。
         発熱やコロナ感染症の疑い症状(強い咽頭痛、強い全身倦怠感、長引く咳、さらに感染の可能性のある機会など)のある方は、直接来院されても、上記以外の方は救急情報センター紹介になります。また通院中の方も、発熱外来の空き状況に応じて診察させていただきますので、予約を取り直していただいたり、後日診察をお願いする場合があります。また、問診からコロナ感染症が疑われる患者さんで、抗原またはPCR検査を拒否される場合は診察をお断りすることもありますのでご了承ください。

        3. 新型コロナウイルスPCR検査などの結果判明日時について

        当院では、インフルエンザと新型コロナ同時流行に備えて、当面インフルエンザ抗原検査と同時に行う新型コロナウイルス抗原検査のみで対応しています。

         また、新型コロナウイルスPCR検査は外注検査といって外部の検査センターに発注しているため、早くても翌日、擬陽性などで再検査を施行した場合は翌々日朝になります。したがって、症状の強い方でより早く診断が必要な方や内服薬や抗体療法などの適応になるリスクのある方はPCR検査の結果が当日出る施設での検査をお勧めしています。
         最終的に、抗原またはPCRで陰性であっても、正確性は60-70%なので、発熱や症状が改善するまでは、自宅待機や感染予防は必要です。

        4. 発熱外来ルール順守のお願い

        当院では、感染隔離部屋が1か所しかないため、発熱またはコロナ感染症の疑いの方は、予約対応のみを行っています。スタッフは院内の患者さんに影響のないように厳重な感染予防のため、感染防御ツールの装着と感染・非感染区域のゾーニング、患者さん入れ替え時の消毒、抗ウイルス処置を丹念に行ってます。また、処方薬局での感染予防のため、院内に薬剤師に出張してもらい薬を処方しています。したがって、ウォークインの方は45分から1時間で1枠、お車でお越しの方は30分で1枠にて対応させていただいていますので、ご了承ご理解を何卒よろしくお願い致します。また、コロナPCR検査は外注検査のため、集配時間が早く、診療終了時間の1時間前までの予約枠の患者さんまでの受付とさせていただいています。

        以上の状況をご理解いただいたうえで、受診の判断をお願い致します。ご不明な点は、電話でお問い合わせください。  

        胃内視鏡検査の中止について

        当院では、胃内視鏡検査は施行しておりませんので、ご了承ください。

        新型コロナウイルス感染症の予防について

        感染経路

        飛沫感染感染している人の咳や会話によって生じる唾液のしぶきなどを吸入(1m以内が特に危険で、2m以上はなれることで予防)。
        接触感染感染している人の唾液や痰などの付着したものを直接手で触れ、その手で口、鼻、目などを触る。
        エアロゾル感染している人の咳や会話によって発生したウイルスを含む小さな水滴が、空中に漂ったものを吸入(換気のできない部屋では3時間近く漂っている可能性もあり)。
        • 新型コロナウイルスにおいて感染した可能性のある「濃厚接触者」とは、予防策なしで感染患者と1m以内の距離で15分以上接触があったものとされています。医療現場では、感染者にマスク(布マスクでも可)をお願いして、医療者はサージカルマスクと手袋または手指消毒が義務付けられています。
        • 医療現場で感染者のいた部屋は、換気効率にもよりますが、密室の場合30分以上換気してからの再使用をおこなっています。

        潜伏期間

        ウイルスと接触して1-14日が潜伏期間とされ、5日目くらいに発症することが多い。

        感染性

        ウイルスの感染者からの排出は、発症する2日前よりはじまり、発症直後に感染力が最も強く、発症後7-10日で感染力は大幅に低下する。発症から3-4週間はPCR陽性になることがある。
        無症状感染者も症状のある感染者と同等のウイルス量があり、感染力は変わらないとされる。

        感染力

        基本再生産数(何も感染対策を行わない場合に、1人の感染者から何人に感染を広げるか)

        新型コロナウイルス1.4-2.5 (ただし、俗にいう三密ではより高値の可能性あり)
        麻疹12-18
        風疹6-7
        インフルエンザ2-4

        症状

        頻度は症状のある人のなかでの割合、無症状が60%以上であることに注意。

        発熱83-98%
        59-82%
        息切れ19-37%
        頭痛7-14%
        筋肉痛11-35%
        咽頭痛5-17%
        下痢2-10%
        嘔吐1-10%
        味覚・嗅覚障害15-17%は特徴的
        その他倦怠感、血栓症状、川崎病様症状など
        • 肺炎症状は平均8日後に出現することが多い(咳、痰、息切れ、固有困難感など)。
        • 胸部X線では肺炎がはっきりしなくても、胸部CTで典型的画像を示すことも多い。
        • 鼻水や鼻閉、くしゃみなどは比較的頻度が少ない。

        診断

        鼻咽頭ぬぐい、唾液など

        1. 核酸検出検査(リアルタイムPCR法、TMA法)
        2. 抗原検査(定性、定量)
        3. 血清IgM、IgG抗体検査
        • 唾液によるPCR法は、発症から9日目以内が推奨だが、無症状者にも使用可能。
        • 抗原定性検査は、鼻咽頭ぬぐい液のみで、発症2-9日目以内の有症状者に使用。
        • 抗体検査は、現在行政検査や確定診断の検査としては認められていない。

        感染症経過

        一般的な感冒、インフルエンザ、急性ウイルス性胃腸炎は、3-4日目までをピークに改善傾向になるのが一般的であるが、それよりも長く経過するのが特徴。
        約80%の患者は1週間以内に自然軽快していくが、残りの約10-20%は肺炎を合併して長期化、入院を要する。特に、発症後7-10日目で突然悪化し、約5%が重症肺炎になる。ただし、高齢者や基礎疾患のある人は、7日以内でも突然悪化することもあり。約2-3%が肺炎から呼吸不全、多臓器不全で死亡する可能性がある。
        後遺症として、発症から60日経過しても嗅覚障害(19.4%)、呼吸困難(17.5%)、倦怠感(15.9%)、咳嗽(7.9%)、味覚障害(4.8%)があり、24%に脱毛も認められた。

        病原性

        一般的には、全体の致命率は前述のように2-3%とされているが、50歳未満の致命率は0.2-0.4%に対して、50歳台1.3%、60歳台3.6%、70歳台8.0%、80歳以上14.8%と一気に上昇する。

        致命率の比較

        80歳以上14.8%
        循環器疾患10.5%
        糖尿病7.3%
        慢性呼吸器疾患6.3%
        高血圧 6.0%
        悪性腫瘍(がんなど)5.6%
        • 小児は90%以上が軽症とされているが、1歳以下は重症化しやすい。
        • 妊婦、胎児に関して直接的影響はないとされているが、妊娠後期の感染は妊娠経過に影響を与える可能性がある。また、胎児子宮内感染の疑われるとの報告もあり、注意は必要です。

        感染者の対応

        感染確定したら居住の保健センターに届け出となり、保健センターの指示、管理下に治療、療養となる。現状では、高齢者、基礎疾患がある、息切れや呼吸困難のある患者は、入院適応となることが推奨されている。

        • 有症状者は、発症日から10日間経過し、かつ症状軽快後72時間経過した場合は、退院または隔離終了。または、症状軽快後24時間経過した後に、PCR検査で24時間以上間隔をあけて2回の陰性を確認すれば隔離終了。
        • 無症状の場合は、検査日から10日間、または検査日から6日間経過後にPCR検査で24時間以上間隔をあけて2回の陰性を確認すれば隔離終了。
        • 上記は、原則であり、地域及び個人の状況に応じて変更となります。

        濃厚接触者の対応

        濃厚接触者の場合は、現時点では接触日の翌日から14日間の自宅待機(健康観察期間)が必要とされている。

        感染者ではないが感冒や軽度発熱の場合の対応

        新型コロナウイルス感染は確定していないが体調不良の場合、発症後少なくとも8日経過している、または解熱後に少なくとも72時間が経過していて症状が改善していれば、会社等の規約に準じて職場復帰可能であるとされる。学校や幼稚園では、明確な基準はなく、要相談となります。

        感染予防

        感染機会を減らす

        • 不要不急の外出や他人との接触機会を減らす。
        • 俗にいう三密(密接、密集、密閉)の環境を避ける。
        • スキンシップや会食、宴会などを減らす。

        接触感染を減らす

        • こまめな手洗い(ハンドソープなども使用)、アルコール消毒
        • 眼鏡、ゴーグルの使用
        • 次亜塩素酸水、アルコールなどをもちいた器具や設備の消毒
        • 外出から帰宅したらシャワーをまず浴びる、服を着替える

        飛沫感染、エアロゾル感染を減らす

        • サージカルマスク着用
        • 1-2時間に1回、5-10分の十分な換気
        • 空気清浄機の適切な使用

        免疫力をあげる

        • 十分な休養と睡眠
        • 適切な栄養・水分補給
        • 持病の安定化
        • 適度な運動とストレス解消

        家族内に感染者またはうたがわれる人がいる場合は、日本環境感染学会の指針を参考にしてください。
        https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html

        新型コロナウイルスのまとめ(私見)

        • かなり感染しやすい風邪ウイルスで、厳重な感染対策(接触、飛沫感染)が必要。飛沫感染に関して、最近マスクの装着(感染者及び周囲)のきわめて高い有用性が報告されています。ただし、環境に応じて感染率は変化するので、適材適所の距離(ディスタンス)とマスクの種類の選択、換気が重要です。さらに、おろそかにしやすい接触感染対策、たとえば感染者が使用したものや場所などの消毒などは必須。手袋までは大げさかもしれませんが、とにかくアルコール消毒、水道があれば石鹸手洗いです。特に、マスクを外した状態での接触や会話、会食の危険性が指摘されており、十分に気をつけましょう。
        • 無症状感染者がどこにいるかわからない状況では、逆の発想で自分が感染しているかもしれないと考えて場所を問わず他人に絶対うつさない(これが結局自分を守ります)心がけと注意が最重要です。
        • 現時点でワクチンは間に合わず、特効薬もないため、かからないように予防するのが生命を守る最善の方法です。ただし、呼吸困難や肺炎症状がある場合には、治療薬の早期からの投与が有用であり、医師に相談してください。
        • 睡眠、休養、栄養補給、水分補給は、感染しないだけでなく、感染しても重症化しないためには非常に有用です。持病のある方は、持病を悪化させないことも重要です。
        • 自分を守るだけでなく、家族や弱者への配慮が必要。日本人の思いやりと道徳感を実践して世界中にみせつけましょう。

        参考

        • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療所・病院のプライマリ・ケア初期診療の手引き Ver1.0 日本プライマリ・ケア連合学会
        • 新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド 第1版 日本医師会
        • 在宅医療における新型コロナウイルス感染症対応Q&A 日本在宅医療連合学会
        • 新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(2020年5月1日) 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議
        • 新型コロナウイルスのNOW!(2020年4月26日) 愛知県医師会
        • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について 妊娠中ならびに妊娠を希望される方へ 第9版 Ver2 日本産婦人科感染症学会
        • 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第2版改定版 Ver2.1 日本環境感染学会
        • 新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項(2020年2月28日) 日本環境感染学会・厚生労働省
        • 新型コロナウイルス感染症に関するQ&A(一般の方向け) 厚生労働省
        • 新型コロナウイル感染症COVUD-19診療の手引き 第4.1版
        • 職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド 日本渡航医学会、日本産業衛生学会

        当院における高齢者肺炎球菌ワクチン接種の考え方について

        2017年1月25日に高齢者(65歳以上)の肺炎球菌ワクチンについてNHKのガッテンで取り上げられ、多くの患者さんから問い合わせがあり、当院における考え方を説明させていただきます。

        65歳以上の高齢者の方に必要な肺炎球菌ワクチンには、2種類あります。まずは、ニューモバックス®という23価莢膜ポリサッカライドワクチンがあり、現在65歳以上の高齢者に定期接種制度(初回のみ半額補助あり)の対象となっているワクチンです。こちらは、肺炎球菌による肺炎の重症化を防ぐ効果が高いですが、効果が5年で繰り返し接種する必要があります(当院では、自費の場合1回8000円)。もう一つは、小児に用いられていたプレベナー®13価結合型ワクチンで、こちらは自費のみですが、2015年から65歳以上の高齢者にも接種可能となりました。こちらは、肺炎球菌の定着を防ぎ、効果は一生持続すると言われています(当院では1回9000円)。米国では、両者を接種することによる相乗効果が指摘されていて、2014年から両者の接種を推奨しています。現時点では、日本人におけるエビデンス(臨床効果における根拠)は未確立とされています。従って、当院では、肺炎に罹患しやすい高齢者の方には、以下のメニューで両者の接種をおすすめしています。特に、プレベナーを接種した方には、ニューモバックス®の再接種は重症疾患のない方には必要ないと考えています。

        A)65歳以上で重症疾患のある方でニューモバックス®未接種の方プレベナー® → 6か月から1年後ニューモバックス®
        B)65歳以上でニューモバックス®未接種の方ニューモバックス® → 1年後プレベナー®
        C)65歳以上でニューモバックス®接種すみの方1~5年後にプレベナー®(期間は相談)
        D)60~64歳の心・腎・呼吸器重症疾患またはHIV患者の方ニューモバックス® → 65歳プレベナー®

        尚、名古屋市は65歳以上の方で初回の方のみ、年齢に関わらずニューモバックス®は任意接種(補助あり)の対象となります。

        帯状疱疹ワクチンの接種費用助成について

        2020年3月1日より名古屋市では、50歳以上の方に帯状疱疹ワクチンの接種費用助成が始まっています。

        帯状疱疹とは

        多くの人は子供の時に感染する水ぼうそう(水痘)のウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が原因で、体の片側(最初は必ず体の左右どちらか片側)の一部にピリピリした痛みがあり、徐々にその部分に一致して赤い水ぶくれ(水泡)を伴う発疹ができる病気です。皮膚の神経に沿って発症する特徴的な発疹ですぐにわかると言われていますが、発疹が出にくい場合もあります。発症からなるべく早く抗ウイルス薬を投与しないと治りが悪なると言われており、発症3日以内のできるだけ早くから治療を開始することが良いとされています。一般的には3—4週間で治癒しますが、もし、治療がうまくいかないと、痛みがどんどん悪化して数ヶ月以上治らない、神経痛が残る、発疹が全身に広がり治らないなどの後遺症が残ります。  日本人の成人90%以上は、このウイルスが体内に潜伏していて、病気などで免疫力が低下した時や無理をして体力が低下した、ストレス過多などの時に発症することが多いとされています。特に、50歳代から急激に発症する割合が高くなり、帯状疱疹患者の70%が50歳以上で、80歳までに全ての高齢者の3人に1人が発症するとされているよくある病気です。

        帯状疱疹ワクチン

        一般にお子さんが摂取している水痘ワクチンと同じ水痘生ワクチン(ビケン) と、不活化ワクチンである帯状疱疹サブユニットワクチン(シングリックス)の2種類があります。

        生ワクチン病原性を弱めた細菌やウイルスそのものを成分としたワクチン
        不活化ワクチン病原性を無くした細菌やウイルスの一部を成分としたワクチン

        ビケン(生ワクチン)

        1回接種 自費8400円 50歳以上名古屋市補助 4200円
        50歳以上で1回接種し、5〜7年後に再接種が推奨(ただし、補助は1回のみ)

        帯状疱疹発症率51.3%減少
        重症化61.1%減少
        帯状疱疹後神経痛66.5%減少

        特徴

        1回接種、価格が安い、注射の痛みが少ない、
        ワクチンによる帯状疱疹合併の可能性が0ではない(現時点で5/330万名以下の確率、0.00015%)

        シングリックス(不活化サブユニットワクチン)

        2回接種 自費21600円×2 50歳以上名古屋市補助 10800円×2 
        50歳以上で2回接種(2ヶ月間隔)追加接種不要(2020年時点) 

        帯状疱疹予防50歳以上有効性97.2%70歳以上有効性97.9% 
        帯状疱疹後神経痛予防50歳以上有効性100% 70歳以上有効性85.5%

        特徴

        2回接種、価格が高い、注射の痛みが強い、新薬で長期成績が不明

        当院の方針

        帯状疱疹ワクチンは、癌や免疫病のある方にはシングリックスをお勧めしていますが、その他の方にはビケン生ワクチンをお勧めしています。50歳未満の方でも、希望者には自費で接種も可能です。基本的には、予約制です。詳細は、お電話でお問い合わせください。
        自費にて接種済みの方も接種補助の対象になりますが、接種間隔はご相談ください。また、帯状疱疹を最近発症した方も接種対象ですが、こちらも接種時期についてはご相談くだい。

        ※上記内容は、あくまでも当院での帯状疱疹ワクチンに対する現時点での見解であり、今後新しい知見があれば随時更新予定です。 

        人生会議(Advance Care Planning)とは・・・

        「最高の人生の見つけ方」「素敵な人生の終わり方」「エンディングノート」など、人生の終活についての映画などが話題になりました。現在、医療、特に在宅医療の場面では、元気で自分で判断できるうちから、ご自身の人生の最高の終わり方を家族や医療者と話し合う重要性が提唱されています。これは、命の危険が迫った状態になると、約70%の方が、自分の思うような医療・ケアが受けられなかったという事実にもとづいています。そのため、がんなどの不治の病にかかった時に将来をあらかじめ、ご自身でしっかり判断できるうちに決めておくことを人生会議(Advance Care Planning)と呼び、厚生労働省や日本医師会も積極的にこれらの活動を勧めています。当院も以前から取り組んでおり、ご自身の意思の確認は困難ですが、認知症の患者さんも含めて取り組んでいます。今回、当院で使用していた事前指示書とよばれる「人生の最終段階における医療・ケアの決定事項」の最新版を公開します。ご自身の終活を考えていらっしゃる方、大切なご家族の将来を考えていらっしゃる方は、是非ご相談ください。

        参考:

        「人生会議」してみませんか
        https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02783.html

        自らが望む人生の最終段階における医療・ケア
        https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/index.html

        終末期医療 アドバンス・ケア・プランニング(ACP)から考える 日本医師会
        https://www.med.or.jp/doctor/rinri/i_rinri/006612.html

        ACP推進に関する提言
        https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/acp.html