2026年度乳幼児ワクチン接種予定表

当院で使用している乳幼児の定期接種・任意接種の予定表です。参考にしてください。

 *スムーズなワクチン接種を行うために、年齢にかかわらず、肩まで露出可能な服装で来院をお願いいたします。

 *明らかな炎症性疾患(かぜなど)や発熱37.5度以上のある方は、接種できません。

 *重篤なウイルス性疾患(麻疹)にかかった方は治癒後4週間程度、風疹、おたふくかぜ、水痘などにかかった方は治癒後2~4週間、インフルエンザや新型コロナウイルス、溶連菌感染、りんご病、手足口病などにかかった方は治癒後1~2週間は接種できません。

 てんかんやけいれん、熱性けいれんなどの既往があり、最近1-2ヶ月以内に発作を起こされた方は、あらかじめご相談ください。

 *関節リウマチ、膠原病、炎症性腸疾患などで生物学的製剤を使用中の方も、あらかじめご相談ください。

 *接種後は、初回接種ワクチンや子宮頸癌ワクチンの場合、15~30分病院で待機していただきます。

 *皮下接種部位の候補場所として、上腕外側と大腿前外側があげられます。
上腕ならびに大腿の同側の近い部位に接種する場合は、接種部位の局所反応が出た場合に重ならないように、少なくとも2.5cm以上あけます。

日本小児科学会「日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方」より引用

アナフィラキシー補助治療剤 アドレナリン点鼻液 ネフィー点鼻液について(2026.03.13)

ネフィー®点鼻液について

要約:ネフィー®点鼻液は、アナフィラキシーの補助治療薬として、アドレナリンを鼻腔内に投与する点鼻薬です。この薬は、アナフィラキシーの症状を迅速かつ非侵襲的に治療するために開発されました。これまでは、エピペン®と呼ばれる注射製剤がありましたが、本人が使用できない場合に、保護者、学校・幼稚園の先生、保育士、救命士であれば本人に代わって使用することが認められていました。今後は、侵襲なく投与できるネフィー®点鼻液がファーストチョイスになる可能性があり、当院では希望の方に処方できるようになりました。

使用方法: 鼻に1回シュッと噴霧するだけで、注射と同等の効果を発揮するとされています。

特徴: 針への恐怖がない、携帯しやすいコンパクトサイズ、誰でも使いやすい設計です。

効果: 臨床試験では、注射剤とほぼ同等の効果が出ています。

対象者: 体重15kg以上の患者に使用可能で、体重30kg未満の患者には1回1mg、体重30kg以上の患者には1回2mgを鼻腔内に投与します。 

ネフィー®点鼻液は、アナフィラキシーの治療において、特に針に抵抗がある方にとって大きな希望となる新しい選択肢です。

アナフィラキシーとは

 アレルギー反応が全身で急激に起こり、命に関わることもある重い症状のことです。通常はアレルゲン(アレルギーを起こす原因)に触れるまたは体の中に入った数分〜30分程度で急速に発症し、さまざまな臓器に障害とともに、全身性にアレルギー症状があらわれ、生命に危機を与える過敏反応のことです。さらに、血圧低下や意識障害をともなう場合をアナフィラキシーショックといい、一刻を争う病態です。

ネフィー®ガイドブック アルフレッサファーマ株式会社より引用

アナフィラキシーガイドライン2022 日本アレルギー学会より引用

アナフィラキシーの主な症状: 複数の症状が同時に出ることが多いです。

皮膚症状
 じんましん、かゆみ、赤み、顔や唇の腫れ

アナフィラキシーガイドライン2022 日本アレルギー学会より引用

呼吸器症状
息苦しい、ゼーゼーする、のどが締め付けられる感じ、声がれ、

循環器症状
血圧低下、めまい、意識がぼんやりする

消化器症状
腹痛、吐き気、嘔吐

*重症になると「アナフィラキシーショック」になり、意識消失や心停止の危険があります

アナフィラキシーガイドライン2022 日本アレルギー学会より引用

ネフィー®ガイドブック アルフレッサファーマ株式会社より引用

*アドレナリンとは…

 体内から分泌されるホルモンの1つで、心拍数を増やし、血圧をあげる、気道をひろげる、粘膜や皮膚のむくみを改善する効果に即効性があります。

アナフィラキシーに対するアドレナリンの主な効果
① 気道を広げる(呼吸を楽にする)

 β₂受容体刺激により

  気管支拡張
  喘鳴(ゼーゼー)の改善
  呼吸困難の改善

   → 呼吸停止を防ぐ重要な作用
② 血圧を上げる(ショックを防ぐ)
 α₁受容体刺激により
  血管収縮
  血圧上昇
   → アナフィラキシーショックの改善
③ 喉や皮膚の腫れを抑える
 血管透過性を抑制して
  喉のむくみ(喉頭浮腫)改善
  じんましん改善
   → 窒息を防ぐ
④ アレルギー反応を抑える
 β₂作用により
  肥満細胞からのヒスタミン(アレルギーメディエータ)放出抑制
   → アレルギー反応の進行を止める

アナフィラキシー補助治療剤 アドレナリン点鼻液 ネフィー®点鼻液とは…

ネフィー®ガイドブック アルフレッサファーマ株式会社より引用

 ネフィー®点鼻液は、アナフィラキシーに対して使用されるアドレナリン(エピネフリン)製剤の点鼻薬です。従来の自己注射薬エピペンと同じ有効成分を使っていますが、鼻に噴霧するタイプという点が大きな特徴です。


ネフィー®点鼻液とは
薬剤分類:アナフィラキシー補助治療剤
有効成分:アドレナリン(エピネフリン)
剤形:点鼻液(鼻スプレー)

用法、用量:体重30kg未満には1回1mg、体重30kg以上には2mg 2回までが原則

*4歳未満(体重15kg未満)は、臨床試験未施行。すなわち、投与適応ではない。
日本発売:
2026年2月
販売:アルフレッサファーマ
アナフィラキシー(食物・蜂毒・薬剤などによる重度アレルギー)に対し、緊急時に症状の進行を抑えるための補助治療薬です。
※あくまで応急処置なので、使用後は必ず医療機関受診が必要です。

特徴
① 注射ではなく「鼻スプレー」

従来のアドレナリン製剤は自己注射でしたが、ネフィーは針を使わない、片方の鼻に1回スプレーするだけという非侵襲的な投与が可能です。
 → 針が怖い人や子どもでも使いやすいのが大きなメリットです。
用量(体重で使い分け)
 1 mg:体重 15〜30kg(主に小児)
 2 mg:体重 30kg以上(成人・小児)
*症状が改善しない場合は10分後に追加投与可能とされており、できれば同じ鼻腔に投与します。
③ 作用(アドレナリンの効果)

アドレナリンは以下の作用があります
 気管支拡張 → 呼吸を楽にする
 血圧上昇 → ショック防止
 血管収縮 → むくみ改善
 *アナフィラキシーの第一選択薬です。
使用方法

1. アナフィラキシー症状が出たら片方の鼻腔に1回噴霧

2. 同時に救急要請
3. 必ずかかりつけ医療機関も受診
4. 改善しなければ約10分後に2回目(同じ鼻腔)。

注意点

*あくまで補助治療(根本治療ではない)。

*使用後は必ず救急搬送、できればかかりつけ医に連絡、受診。

*鼻疾患や心疾患、高血圧、内分泌疾患などでは注意。

*登録医による処方が必要。

*保存有効期間あり。

*家庭ごみとして廃棄できず、かかりつけ医に処分を依頼。

*当院では、念のため2本処方します。

アナフィラキシーの既往や可能性の高い方は、気軽にご相談ください。

アナフイラキシー補助治療剤「ネフィー(R)」の処方が可能になりました!(2026.03.03)

 アナフィラキシーに対する補助治療剤「ネフィー(R)」の処方が可能なりました。ネフィー(R)は、アナフィラキシーの治療に有効なアドレナリンを含む点鼻薬で、アドレナリン自己注射薬「エピペン(R)」と同等の効果があるとされています。

 処方希望または相談のある方は、当院に受診をお願いいたします。尚、お電話では詳細な説明が困難ですので、ご相談は直接ご来院ください。             

                          院長

麻しんの予防について(2026.02.23)

麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症で発熱、全身の発しん、また、咳、鼻水、目の充血などが主な症状です。

麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染し、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。

予防と対策

ワクチン:

麻しん含有ワクチン(麻しん風しん混合ワクチン:MRワクチン)を接種することによって、95%程度の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。日本では、2006年度より、1歳児と小学校入学前1年間の小児の2回接種が導入されています。麻しん含有ワクチン(MRワクチン)を接種することによって、1回接種で93~95%以上、2回接種で97~99%以上の免疫獲得率が報告されています。

ワクチン接種フローチャート(日本環境感染学会)

A:麻しん抗体 EIA法(IgG) 2.0未満

B:              2.0以上16.0未満

C:             16.0以上

*麻しん含有ワクチンの世代別感染リスク

1. 1972(昭和47)年9月30日以前生まれ:定期摂接種なし、感染歴がなければ2回接種必要

2. 1972(昭和47)年10月1日~1990(平成2)年4月1日生まれ:

   定期接種1回のみ、2回接種していなければ追加接種必要

3. 1990(平成2)年4月2日~2000(平成12)年4月1日生まれ:

   定期接種1回のみ、特例措置の対象者であるが、中学1年生または高校3年生のときに接種がなければ追加接種必要

   *特例措置:2008(平成20)年から5年間、当時中学1年生または高校3年生にMRワクチン追加

4.2000(平成12)年4月2日以降の生まれ:

   定期接種2回(第1期生後12-24カ月、第2期5歳以上7歳未満)

   *2006年4月からはMRワクチンへ変更

*麻しん含有ワクチンが最も有効な予防法といえます。また、麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しん含有ワクチンの接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性があります。

γグロブリン:

麻しん患者に接触後4日以上6日以内であれば、γ-グロブリンの注射で発症を抑えることができる可能性があります。詳しくは、かかりつけの医師とご相談ください。

感染経路

麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染し、その感染力は非常に強いと言われています。
・ 「接触感染」はウイルスが付着した手を介して広がり、「飛沫感染」は咳やくしゃみで飛散したウイルスを含む飛沫で感染が広がります

・ 「空気感染」では、集団の場で1人の発症があった場合、同じ空間にいる免疫のない方は、発症する可能性が非常に高いです

・ ウイルスは、浮遊中や物質の表面で最大2時間の活性があり、感染力を持ちます

・ 発症した患者さんでは、発疹の出る4日前から発疹出現の4日後(発症日の1日前から解熱後3日間を経過するまでの期間)まで感染力があると言われています。

症状

前駆期(カタル期)

感染後に10~12日の潜伏期間を経て発症する。発症時、38℃前後の発熱が2~4日間続き、倦怠感があり、小児では不機嫌となり、上気道炎症状(咳嗽、鼻漏、咽頭痛)と結膜炎症状(結膜充血、眼脂、羞明)がほぼ同時に現れ、次第に増強する。乳幼児では8~30%に消化器症状として下痢、腹痛を伴う。発疹出現の1~2日前頃に頬粘膜の臼歯対面に、やや隆起し紅暈に囲まれた約1mm径の白色小斑点(コプリック斑)が出現する。コプリック斑は診断的価値があるが届出基準には含まれない。発疹出現後2日目を過ぎる頃までに急速に消失する。また、口腔粘膜は発赤し、口蓋部には粘膜疹がみられ、しばしば溢血斑を伴うこともある。

発疹期

前駆期(カタル期)での発熱が1℃程度下降した後、半日くらいのうちに再び高熱(多くは39.5℃以上)が出るとともに(2峰性発熱)、特有の発疹が耳後部、頚部、前額部より出現し、翌日には顔面、体幹部、上腕に及び、2日後には四肢末端にまで及ぶ。発疹が全身に広がるまで、発熱(39.5℃以上)が3~4日間続く。発疹は初め鮮紅色扁平であるが、まもなく皮膚面より隆起し、融合して不整形斑状(斑丘疹)となる。指圧によって退色し、一部には健常皮膚面を残す。発疹は次いで暗赤色となり、出現順序に従って退色する。発疹期にはカタル症状は一層強くなり、特有の麻しん様顔貌を呈する。

回復期

発疹出現後3~4日間続いた発熱も回復期に入ると解熱し、全身状態、活力が改善してくる。発疹は退色し、色素沈着がしばらく残り、僅かの糠様落屑がある。カタル症状も次第に軽快する。

合併症のないかぎり7~10日後には回復する。患者の気道からのウイルス分離は、前駆期(カタル期)の発熱時に始まり、第5~6発疹日以後(発疹の色素沈着以後)は検出されない。この間に感染力をもつことになるが、カタル期が最も強い。

合併症

1)肺炎

麻しんの二大死因は肺炎と脳炎であり、注意を要する。肺炎の合併は6%に認められ、乳児では死亡例の60%は肺炎に起因するものである。

2)中枢神経系合併症

1,000例に0.5~1例の割合で脳炎を合併し、思春期以降の麻しんによる死因としては肺炎よりも多い。発疹出現後2~6日頃に発症することが多く、麻しんの重症度と脳炎発症には相関はない。

3)中耳炎

4)クループ症候群

5)心筋炎

6)亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis:SSPE)

 発症のリスクとして知られているのは、2歳未満での麻しん罹患である。潜伏期間は4~8年とされており、6~10歳頃に発症することが多いとされるが、それ以外の年齢で発症する場合もある。知的能力の低下、運動障害が徐々に進行し、ミオクローヌスなどの錐体・錐体外路症状を示すが、特に成人発症例では、非典型的な経過をとることが多い。

修飾麻しん

修飾麻しんは、麻しんウイルスの感染に対する免疫が不十分なヒト、例えば母体からの移行抗体をもつ乳児、麻しん含有ワクチンによって誘導された免疫が不十分な場合等に、麻しんウイルスが感染したときに現れる病型のひとつである。修飾麻しんは上述したような典型的な麻しんの症状を示さず一般的に軽症で、感染力も典型的な麻しんと比較すると弱い。症状は、微熱、発熱期間が短い、カタル症状を認めない、限局性の発疹などである。

感染力が強い感染症

基本再生産数(R0):感染症にかかった1人の患者が、平均して何人に感染を広げるかを示す数字です。

 ちなみに、インフルエンザは1.2-1.4とされています。

麻疹(はしか)基本再生産数: 約12~18 潜伏期間: 10~14日

*ウイルスは空気感染・飛沫感染で広がり、非常に小さく軽いため空気中に長時間漂うことができ、ウイルスは室内の空気中2時間ほど感染力を保つため、患者がいた部屋に後から入った人が感染することもある。

百日咳(ひゃくにちぜき)基本再生産数: 約12~17 飛沫感染 潜伏期間: 5~10日

水痘(みずぼうそう)基本再生産数: 約10~12 空気感染、飛沫感染、接触感染 潜伏期間: 14~16日

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)基本再生産数: 推定4~7程度 飛沫感染、接触感染 潜伏期間: 16~18日

風疹(ふうしん、三日ばしか)基本再生産数: 約6~7 飛沫感染 潜伏期間: 2~3週間

治療方法

基本的には、発熱に対する解熱剤など症状に応じた対症治療を行います。

参考:

国立健康危機管理研究機構JIHS 感染症情報提供サイト 麻しん(詳細版)

厚生労働省 麻しん(五類)、MRワクチン

国立研究開発法人 国立成育医療研究センター はしか(麻しんウイルス感染症にご注意ください!!

花粉症のシーズンになりました 2026.2.22更新

2026年 春の花粉飛散予測(第3報) – 日本気象協会 tenki.jp

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