点鼻薬:
① ナゾネックス点鼻液(モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物) ナゾネックスOTC
投与回数: 1日1回
1回噴霧量: 50µg
12歳以上は各鼻腔2噴霧(100µg)計200μg/日
12歳未満は各鼻1噴霧(50µg)計 100µg/日
特徴: 霧状で液だれが少ない微細なミスト、においや刺激が少ない。
*モメタゾンの全身への吸収率は1%未満であり、長期使用時の全身性副作用リスクが低い。原則禁忌や併用注意なし。
② アラミスト点鼻液(フルチカゾンフランカルボン酸エステル)
投与回数: 1日1回
1回噴霧量:27.5µg
各鼻腔2噴霧(55µg) 計110μg/日
特徴: デバイスは横押し型ポンプを採用し操作しやすく、安定していて、残量を確認できるウィンドウ付きです。
*フルナーゼと比較し、グルココルチコイド受容体への親和性が高く、1日1回投与での維持が可能。また、眼症状(目のかゆみなど)への効果についても示されており、鼻症状と眼症状を併発するケースで使用できます。
③ エリザス点鼻粉末(デキサメタゾンシペシル酸エステル)
粉末200µg
(両側噴霧カプセル(カプセル型専用デバイス)400µg)
投与回数: 1日1回
1回噴霧量: 200µg 各鼻腔1噴霧200µg 両鼻腔同時噴霧4噴霧 計400µg/日
特徴: 粉末のため液垂れがなく、噴霧時のにおいや味をほぼ感じない。専用デバイスの操作に慣れが必要で、使い方の指導が推奨される。
* 液体が喉を流れる感覚(液垂れ・のどへの垂れ込み)が気になる方、鼻内への刺激に敏感な方に向いています。粉末剤形のため製剤安定性が高く、防腐剤を必要としない。
④ フルナーゼ点鼻液(フルチカゾンプロピオン酸エステル) フルナーゼ
投与回数: 1日2回(朝・夕)、症状強い時は最大1日4回
1回噴霧量: 50µg 小児25µg
各鼻腔1噴霧50µg(小児25µg)、通常200μg/日(小児100µg/日)
特徴: 霧状で細かいミスト。においや刺激は比較的少ない。1日2回投与のため、回数が増える。
*フルチカゾン系の先発製品として実績のある薬剤。全身への影響は1%未満であり、局所作用が中心です。
⑤ ベクロメタゾン点鼻液(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル) ナザール パブロン
投与回数: 1日4回、小児は1日2回 使用量が症状に応じて選べる
1回噴霧量: 50µg
各鼻腔1-4噴霧(50µg) 計400-1600µg/日
小児は各鼻1-2噴霧(50µg)計200-800µg/日
*鼻噴霧ステロイドによる鼻アレルギー治療のポイント
◇頓用では効果が乏しい、継続投与が必要。
◇即効性には乏しい。使用開始4-5日から高い効果が得られる。
◇効果が強く、鼻閉を含む全鼻症状に有効である。
◇血中への活性体の移行は1%以下で、全身への副作用が少ない。
◇鼻腔内の刺激や物理的刺激での鼻出血の副作用に注意。予防には鼻中隔側ではなく外側に向けて薬剤を投与するが、軽微で一過性のことが多い。
◇眼症状にも一定の効果が期待される。
*ステロイド点鼻薬の効果的な使用
・使用前に鼻をかんで鼻腔内を清潔にする。
・頭部を軽く前傾させ、噴霧方向を外側の鼻壁に向ける。
・可能であれば、反対側の鼻孔を軽く押さえて噴霧する。
・噴霧後は軽く息を吸い込み、薬剤を鼻腔内に行き渡らせる。
血管収縮薬:
血管収縮薬は鼻粘膜の血管を収縮させることで、即効性の鼻づまり改善効果と抗炎症作用を同時に得られます。しかし、長期使用による薬剤性鼻炎のリスクがあるため、使用期間と頻度の管理が極めて重要です。
① プリビナ®液(ナファゾリン硝酸塩):短時間作用型
液0.05% 500mL 鼻腔内1回2-4滴 1日数回
② コールタイジン®点鼻薬(テトラヒドロゾリン塩酸塩+プレドニゾロン0.02%):短時間作用型
点鼻液0.1% 15mL 1回2-3滴 1日数回(6歳以上の小児・成人に3-5時間毎)
*血管収縮薬による薬剤性鼻炎
血管収縮薬の連続使用により、鼻粘膜の血管が薬剤に対して耐性を示すようになります。この結果、薬効持続時間の短縮や、より強い鼻づまりの出現(リバウンド現象)が生じます。
予防策として:
・使用期間を3-5日以内に限定
・症状改善後は速やかに減量・中止
・必要に応じてステロイド点鼻薬への切り替え
・患者への十分な説明と理解の確保
点眼薬:
H1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)
◇アレジオンLX点眼液0.1%(アレジオン点眼液0.05%) エピナスチン製剤
主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える。
アレジオンLX点眼液0.1%:通常、1日2回点眼
(アレジオン点眼液0.05%:通常、1日4回点眼)
◇アレジオン眼瞼クリーム2g 1日1回塗布 眼瞼(まぶた)へ使用する外用塗布剤
毎日継続使用で相加効果あり。
◇パタノール点眼液0.1%5mL 1回1-2滴 1日4回 オロパタジン製剤
主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える。
◇リボスチン点眼液0.025%5mL 1回1-2滴 1日4回 レボカバスチン製剤
主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える。
◇ザジテン点眼液0.05%5mL 1回1-2滴 1日4回 ケトチフェンフ製剤
主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える。
ケミカルメディエーター遊離抑制剤
◇アレギサール点眼液0.1%5mL 1回1滴 1日2回 ペミロラスト製剤
◇クロモグリク酸Na点眼液2%5mL 1回1-2滴 1日4回 クロモグリク酸ナトリウム製剤
主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える。
◇ケタス点眼液0.01%5mL 1回1-2滴 1日4回 イブジラスト製剤
免疫細胞からのアレルギーを引き起こす物質(ロイコトリエン、ヒスタミンなど)の放出を抑えることで抗アレルギー作用をあらわす。
◇リザベン点眼液0.5%5mL 1回1-2滴 1日4回
◇トラメラスPF点眼液0.5%5mL 1回1-2滴 1日4回 防腐剤無添加 トラニラスト製剤
体内のアレルギーを引き起こす様々な化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の放出を阻害し、アレルギー反応を抑える。
傷の治りを助ける効果も期待できる。
副腎皮質ステロイド
◇フルメトロン点眼液0.02%、0.1%5mL 1回1-2滴 1日4回
◇フルオロメトロン点眼液0.02%、0.05%、0.1%5mL 1回1-2滴 1日4回 フルオロメトロン
副腎皮質ステロイドの抗炎症作用、抗アレルギー作用によって眼瞼炎、結膜炎、角膜炎などを抑える。
非ステロイド性抗炎症薬
◇AZ点眼液0.02%5mL 1回1-2滴 1日3-5回
◇アズレン点眼液0.02%、0.05%、0.1%5mL 1回1-2滴 1日3-5回
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(非ステロイド性抗炎症剤)
抗炎症作用、抗アレルギー作用があり、結膜炎、角膜炎などの眼の炎症を抑える。
