食物アレルギーの治療~除去食~総論

食物アレルギーの治療~除去食~

 アレルギーの原因となる食物が特定できたらその食べ物を除去する(症状をおこさせないために食べない)ことが必要です。ただし、除去食物であっても、食べて症状がでない範囲(量)までは食べる事ができます。医師のもとで行う経口負荷試験などの結果から、食べられる範囲(量)を受け、「必要最小限の除去にとどめる」ことが重要です。

<食物アレルギーの管理・治療の原則

必要最低限の除去とは?

1)食べると症状が誘発される食物だけを除去します。念のため、心配だからといって必要以上に除去する食べ物を増やさないことが大切です。

2)原因食物でも、症状が誘発されない【食べられる範囲】までは食べることができます。【食べられる範囲】は除去する必要はなく、むしろ積極的に食べることができます。

3) 食べると症状が誘発される食物だけを除去する。

4)【食べられる範囲】は医師が判断する。

【食べられる範囲】(量)の広げ方

小児期に発症した食物アレルギーは成長とともに治っていくことが多いため、多くの場合は定期的に食物経口負荷試験を受けて、下の図に示したように、段階を追って食べられる範囲を広げていくことができます。

まずは【食べられる範囲】を確認するところから始めましょう!

「厚生労働科学研究班による食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022」より引用