たけうちファミリークリニック

名古屋市昭和区 の たけうちファミリークリニック
(内科・外科・消化器内科・小児科)

〒466-0858 愛知県名古屋市昭和区折戸町5-45
TEL:052-752-1780
認知症高齢者の運転免許書更新等に関する診断書作成について(2019年6月3日)
 
 平成29年3月12日の道路交通法改正によって、75歳以上の高齢者の方で
 1)免許更新時における認知機機能検査で認知症疑い
 2)一定の違反をした場合の臨時認知機能検査で認知症疑い
 の場合は、かかりつけ医等を受診して「診断書」が必要となります。
 
当院では、かかりつけ患者さんに対して「診断書」を発行させていただくだけでなく、適切な認知機能検査を行い、免許書の自主返納*1についてのご相談にも対応します。
 
診断書作成に必要な検査(保険適応)
 問診、ご家族からの情報
 身体診察、神経学的所見、身体機能検査
 認知機能検査:MMSE、長谷川式認知症スケールなど
 画像診断:MRI、CTなど
 その他の検査:一般採血、甲状腺機能検査など
 *かかりつけ患者さんで、検査施行済みの場合は不要です(当院では、高齢者の患者さんには、事前検査を勧めています)。
診断書(自費5400円)
 *自主返納*1を選択された場合は不要です。
 
お問い合わせは、たけうちファミリークリニックまでお願いします。ただし、初診や検査依頼のみの患者さんには対応しておりません(当院は専門病院ではないため)。
 
*1 運転免許書の自主返納
 運転免許書の有効期限内に、運転免許が不要になったり、病気等で運転に自信がない、実際に運転できない方などが、ご自身から申し出て警察署に免許書を返納することです。その際には「運転経歴証明書」が発行され、65歳以上の方は「高齢者運転免許自主返納サポーター」として登録している店舗などで割引などの特典が受けられます。
 
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000104113.html

https://www.pref.aichi.jp/police/menkyo/tetsuzuki/koushin/menkyo/koureisya.html
※モバイルサイト QRコードを読み取ってアクセス!

新着情報

ページを印刷する場合はこちら→

 
◇2021年9月28日
   2021-2022年 インフルエンザワクチンの接種について

 

 当院では、2021年9月28日(火)より、インフルエンザワクチンの接種を開始しています。インフルエンザの流行が通常12月~3月で、ワクチンの効果も約5ヶ月であることから、従来当院としては10月から12月中旬までの接種を推奨していました。今年度は、65歳以上の高齢者(名古屋市在住)の方に1500円の補助がありますが、それ以外の方はありません。高齢者の接種開始は、10月15日(金)からです。今年度は、昨年よりインフルエンザワクチンの生産量が少なく、新型コロナワクチンの関係で納入も遅れる見込みとなっています。また、新型コロナウイルスの第6波の可能性もあり、当院では早めの接種をお願いしています。今年度は、予約は不要ですが、なくなり次第終了になりますのでご了承ください。

 出張ワクチン接種には対応しておりませんのでご了承ください。

* 65歳以上の高齢者で名古屋市の補助を受ける方は、10月15日から1月31日までとなり、今年は無料で接種できます。

* 12歳以下の小児は2回接種ですので、1回目は10月中に接種し、2回目は3~4週間後に接種完了をお勧めします。
* 現時点では、当院は厚生労働省及び名古屋市の勧告通り、小学生以下は2回接種を基本としています。

* 13歳以上の方も、10月26日以降早めの接種をお勧めしていますが、遅くとも11月までには済ませましょう。

* 当院は健康保険組合の予防接種補助券も使用できます。

* 受験などのために2回接種をご希望の場合には、1回目は10月初旬、2回目は12月の初旬をお勧めしています。

<当院の接種方法と価格>
◎インフルエンザワクチンの接種量と接種回数
 (1)6ヶ月以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種(3~4週間あけて、ただし流行時期は1週間)
  *1歳未満の接種については、条件によって適応がない場合がありますので、必ずスタッフにご相談ください。
 (2)3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種(同上)
  *ただし、9歳以上で毎年インフルエンザワクチンをきっちり接種してきた方は、ご同意があれば1回接種も対応いたします。
  米国の予防接種ガイドライン〈英語〉:
    http://www.cdc.gov/vaccines/hcp/acip-recs/vacc-specific/flu.html
 (3)13歳以上の方 1回0.5mL 原則1回接種

◎インフルエンザワクチンの価格 税込

 成人(中学生以上)   1回のみ 3000円(税込み)
 65歳以上名古屋市高齢者 無料
 3歳未満        1回目3000円 2回目 500円
 3歳~小学6年生      1回目3000円 2回目 1500円

◎卵アレルギーやインフルエンザワクチンによるアレルギーのある方は、あらかじめお申し出ください。

◎インフルエンザワクチン予診票をダウンロードしてあらかじめ記載して受診していただければ、待ち時間が短縮します。


インフルエンザワクチン予診票

接種前の注意事項

接種後の注意事項

参考:厚生労働省 インフルエンザ(総合ページ)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/

◇新型コロナウイルス感染症の予防について(2021年1月25日時点)
 
感染経路: 
飛沫感染 … 感染している人の咳や会話によって生じる唾液のしぶきなどを吸入(1m以内が特に危険で、2m以上はなれることで予防)。
接触感染 … 感染している人の唾液や痰などの付着したものを直接手で触れ、その手で口、鼻、目などを触る。
エアロゾル … 感染している人の咳や会話によって発生したウイルスを含む小さな水滴が、空中に漂ったものを吸入(換気のできない部屋では3時間近く漂っている可能性もあり)。
  • 新型コロナウイルスにおいて感染した可能性のある「濃厚接触者」とは、予防策なしで感染患者と1m以内の距離で15分以上接触があったものとされています。医療現場では、感染者にマスク(布マスクでも可)をお願いして、医療者はサージカルマスクと手袋または手指消毒が義務付けられています。
  • 医療現場で感染者のいた部屋は、換気効率にもよりますが、密室の場合30分以上換気してからの再使用をおこなっています。
潜伏期間:
 ウイルスと接触して1-14日が潜伏期間とされ、5日目くらいに発症することが多い。

感染性:
 ウイルスの感染者からの排出は、発症する2日前よりはじまり、発症直後に感染力が最も強く、発症後7-10日で感染力は大幅に低下する。発症から3-4週間はPCR陽性になることがある。
 無症状感染者も症状のある感染者と同等のウイルス量があり、感染力は変わらないとされる。

感染力: 基本再生産数(何も感染対策を行わない場合に、1人の感染者から何人に感染を広げるか)
 新型コロナウイルス  1.4-2.5 (ただし、俗にいう三密ではより高値の可能性あり)
 麻疹         12-18
 風疹         6-7
 インフルエンザ    2-4
 
症状: 頻度は症状のある人のなかでの割合、無症状が60%以上であることに注意。
 発熱  83-98%
 咳   59-82%
 息切れ 19-37%
 頭痛  7-14%
 筋肉痛 11-35%
 咽頭痛 5-17%
 下痢  2-10%
 嘔吐  1-10%
 味覚・嗅覚障害 15-17%は特徴的
倦怠感、血栓症状、川崎病様症状など
  • 肺炎症状は平均8日後に出現することが多い(咳、痰、息切れ、固有困難感など)。
  • 胸部X線では肺炎がはっきりしなくても、胸部CTで典型的画像を示すことも多い。
  • 鼻水や鼻閉、くしゃみなどは比較的頻度が少ない。
診断:鼻咽頭ぬぐい、唾液など
1)核酸検出検査(リアルタイムPCR法、TMA法)
2)抗原検査(定性、定量)
3)血清IgM、IgG抗体検査
  • 唾液によるPCR法は、発症から9日目以内が推奨だが、無症状者にも使用可能。
  • 抗原定性検査は、鼻咽頭ぬぐい液のみで、発症2-9日目以内の有症状者に使用。
  • 抗体検査は、現在行政検査や確定診断の検査としては認められていない。
感染症経過:
 一般的な感冒、インフルエンザ、急性ウイルス性胃腸炎は、3-4日目までをピークに改善傾向になるのが一般的であるが、それよりも長く経過するのが特徴。
 約80%の患者は1週間以内に自然軽快していくが、残りの約10-20%は肺炎を合併して長期化、入院を要する。特に、発症後7-10日目で突然悪化し、約5%が重症肺炎になる。ただし、高齢者や基礎疾患のある人は、7日以内でも突然悪化することもあり。約2-3%が肺炎から呼吸不全、多臓器不全で死亡する可能性がある。
後遺症として、発症から60日経過しても嗅覚障害(19.4%)、呼吸困難(17.5%)、倦怠感(15.9%)、咳嗽(7.9%)、味覚障害(4.8%)があり、24%に脱毛も認められた。

病原性:
 一般的には、全体の致命率は前述のように2-3%とされているが、50歳未満の致命率は0.2-0.4%に対して、50歳台1.3%、60歳台3.6%、70歳台8.0%、80歳以上14.8%と一気に上昇する。
致命率の比較
80歳以上         14.8%
循環器疾患       10.5%
糖尿病          7.3%
慢性呼吸器疾患    6.3%
高血圧          6.0%
悪性腫瘍(がんなど)   5.6%
  • 小児は90%以上が軽症とされているが、1歳以下は重症化しやすい。
  • 妊婦、胎児に関して直接的影響はないとされているが、妊娠後期の感染は妊娠経過に影響を与える可能性がある。また、胎児子宮内感染の疑われるとの報告もあり、注意は必要です。
感染者の対応:
 感染確定したら居住の保健センターに届け出となり、保健センターの指示、管理下に治療、療養となる。現状では、高齢者、基礎疾患がある、息切れや呼吸困難のある患者は、入院適応となることが推奨されている。
  • 有症状者は、発症日から10日間経過し、かつ症状軽快後72時間経過した場合は、退院または隔離終了。または、症状軽快後24時間経過した後に、PCR検査で24時間以上間隔をあけて2回の陰性を確認すれば隔離終了。
  • 無症状の場合は、検査日から10日間、または検査日から6日間経過後にPCR検査で24時間以上間隔をあけて2回の陰性を確認すれば隔離終了。
  • 上記は、原則であり、地域及び個人の状況に応じて変更となります。
濃厚接触者の対応:
 濃厚接触者の場合は、現時点では接触日の翌日から14日間の自宅待機(健康観察期間)が必要とされている。
感染者ではないが感冒や軽度発熱の場合の対応:
新型コロナウイルス感染は確定していないが体調不良の場合、発症後少なくとも8日経過している、または解熱後に少なくとも72時間が経過していて症状が改善していれば、会社等の規約に準じて職場復帰可能であるとされる。学校や幼稚園では、明確な基準はなく、要相談となります。
感染予防:
 1. 感染機会を減らす
    不要不急の外出や他人との接触機会を減らす。
    俗にいう三密(密接、密集、密閉)の環境を避ける。
    スキンシップや会食、宴会などを減らす。
 2. 接触感染を減らす
    こまめな手洗い(ハンドソープなども使用)、アルコール消毒
    眼鏡、ゴーグルの使用
    次亜塩素酸水、アルコールなどをもちいた器具や設備の消毒
    外出から帰宅したらシャワーをまず浴びる、服を着替える
 3. 飛沫感染、エアロゾル感染を減らす
    サージカルマスク着用
    1-2時間に1回、5-10分の十分な換気
    空気清浄機の適切な使用
 4. 免疫力をあげる
    十分な休養と睡眠
    適切な栄養・水分補給
    持病の安定化
    適度な運動とストレス解消 新型コロナウイルスのまとめ(私見)
  • かなり感染しやすい風邪ウイルスで、厳重な感染対策(接触、飛沫感染)が必要。飛沫感染に関して、最近マスクの装着(感染者及び周囲)のきわめて高い有用性が報告されています。ただし、環境に応じて感染率は変化するので、適材適所の距離(ディスタンス)とマスクの種類の選択、換気が重要です。さらに、おろそかにしやすい接触感染対策、たとえば感染者が使用したものや場所などの消毒などは必須。手袋までは大げさかもしれませんが、とにかくアルコール消毒、水道があれば石鹸手洗いです。特に、マスクを外した状態での接触や会話、会食の危険性が指摘されており、十分に気をつけましょう。
  • 無症状感染者がどこにいるかわからない状況では、逆の発想で自分が感染しているかもしれないと考えて場所を問わず他人に絶対うつさない(これが結局自分を守ります)心がけと注意が最重要です。
  • 現時点でワクチンは間に合わず、特効薬もないため、かからないように予防するのが生命を守る最善の方法です。ただし、呼吸困難や肺炎症状がある場合には、治療薬の早期からの投与が有用であり、医師に相談してください。
  • 睡眠、休養、栄養補給、水分補給は、感染しないだけでなく、感染しても重症化しないためには非常に有用です。持病のある方は、持病を悪化させないことも重要です。
  • 自分を守るだけでなく、家族や弱者への配慮が必要。日本人の思いやりと道徳感を実践して世界中にみせつけましょう。
                                          たけうちファミリークリニック  院長
 
参考:
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療所・病院のプライマリ・ケア初期診療の手引き Ver1.0 日本プライマリ・ケア連合学会
・新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド 第1版 日本医師会
・在宅医療における新型コロナウイルス感染症対応Q&A 日本在宅医療連合学会
・新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(2020年5月1日) 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議
・新型コロナウイルスのNOW!(2020年4月26日) 愛知県医師会
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について 妊娠中ならびに妊娠を希望される方へ 第9版 Ver2 日本産婦人科感染症学会
・医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第2版改定版 Ver2.1 日本環境感染学会
・新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項(2020年2月28日) 日本環境感染学会・厚生労働省
・新型コロナウイルス感染症に関するQ&A(一般の方向け) 厚生労働省
・新型コロナウイル感染症COVUD-19診療の手引き 第4.1版
・職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド 日本渡航医学会、日本産業衛生学会
 
◇当院における高齢者肺炎球菌ワクチン接種の考え方について(2020年10月23日)
 
 2017年1月25日に高齢者(65歳以上)の肺炎球菌ワクチンについてNHKのガッテンで取り上げられ、多くの患者さんから問い合わせがあり、当院における考え方を説明させていただきます。

 65歳以上の高齢者の方に必要な肺炎球菌ワクチンには、2種類あります。まずは、ニューモバックス®という23価莢膜ポリサッカライドワクチンがあり、現在65歳以上の高齢者に定期接種制度(初回のみ半額補助あり)の対象となっているワクチンです。こちらは、肺炎球菌による肺炎の重症化を防ぐ効果が高いですが、効果が5年で繰り返し接種する必要があります(当院では、自費の場合1回8000円)。もう一つは、小児に用いられていたプレベナー®13価結合型ワクチンで、こちらは自費のみですが、2015年から65歳以上の高齢者にも接種可能となりました。こちらは、肺炎球菌の定着を防ぎ、効果は一生持続すると言われています(当院では1回9000円)。米国では、両者を接種することによる相乗効果が指摘されていて、2014年から両者の接種を推奨しています。現時点では、日本人におけるエビデンス(臨床効果における根拠)は未確立とされています。従って、当院では、肺炎に罹患しやすい高齢者の方には、以下のメニューで両者の接種をおすすめしています。特に、プレベナーを接種した方には、ニューモバックス®の再接種は重症疾患のない方には必要ないと考えています。
A)65歳以上で重症疾患のある方でニューモバックス®未接種の方
   プレベナー® → 6か月から1年後ニューモバックス®
B)65歳以上でニューモバックス®未接種の方
   ニューモバックス® → 1年後プレベナー®
C)65歳以上でニューモバックス®接種すみの方
   1~5年後にプレベナー®(期間は相談)
D)60~64歳の心・腎・呼吸器重症疾患またはHIV患者の方
   ニューモバックス® → 65歳プレベナー®
尚、名古屋市は65歳以上の方で初回の方のみ、年齢に関わらずニューモバックス®は任意接種(補助あり)の対象となります。


◇帯状疱疹ワクチンの接種費用助成について(2020.06.13)
2020年3月1日より名古屋市では、50歳以上の方に帯状疱疹ワクチンの接種費用助成が始まっています。

帯状疱疹とは…多くの人は子供の時に感染する水ぼうそう(水痘)のウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が原因で、体の片側(最初は必ず体の左右どちらか片側)の一部にピリピリした痛みがあり、徐々にその部分に一致して赤い水ぶくれ(水泡)を伴う発疹ができる病気です。皮膚の神経に沿って発症する特徴的な発疹ですぐにわかると言われていますが、発疹が出にくい場合もあります。発症からなるべく早く抗ウイルス薬を投与しないと治りが悪なると言われており、発症3日以内のできるだけ早くから治療を開始することが良いとされています。一般的には3—4週間で治癒しますが、もし、治療がうまくいかないと、痛みがどんどん悪化して数ヶ月以上治らない、神経痛が残る、発疹が全身に広がり治らないなどの後遺症が残ります。  日本人の成人90%以上は、このウイルスが体内に潜伏していて、病気などで免疫力が低下した時や無理をして体力が低下した、ストレス過多などの時に発症することが多いとされています。特に、50歳代から急激に発症する割合が高くなり、帯状疱疹患者の70%が50歳以上で、80歳までに全ての高齢者の3人に1人が発症するとされているよくある病気です。

帯状疱疹ワクチン…一般にお子さんが摂取している水痘ワクチンと同じ水痘生ワクチン(ビケン) と、不活化ワクチンである帯状疱疹サブユニットワクチン(シングリックス)の2種類がありま す。
*生ワクチン…病原性を弱めた細菌やウイルスそのものを成分としたワクチン
*不活化ワクチン…病原性を無くした細菌やウイルスの一部を成分としたワクチン

ビケン(生ワクチン):1回接種 自費8400円 50歳以上名古屋市補助 4200円
50歳以上で1回接種し、5-7年後に再接種が推奨(ただし、補助は1回のみ)
帯状疱疹発症率   51.3%減少
重症化         61.1%減少
帯状疱疹後神経痛  66.5%減少
特徴:1回接種、価格が安い、注射の痛みが少ない、
ワクチンによる帯状疱疹合併の可能性が0ではない(現時点で5/330万名以下の確率、0.00015%)
 
シングリックス(不活化サブユニットワクチン):     
2回接種 自費21600円×2 50歳以上名古屋市補助 10800円×2 
50歳以上で2回接種(2ヶ月間隔)追加接種不要(2020年時点) 
帯状疱疹予防 50歳以上有効性97.2% 70歳以上有効性97.9% 
帯状疱疹後神経痛予防 50歳以上有効性100% 70歳以上有効性85.5%
特徴:2回接種、価格が高い、注射の痛みが強い、新薬で長期成績が不明

当院の方針:  帯状疱疹ワクチンは、癌や免疫病のある方にはシングリックスをお勧めしていますが、その他の方にはビケン生ワクチンをお勧めしています。50歳未満の方でも、希望者には自費で接種も可能です。基本的には、予約制です。詳細は、お電話でお問い合わせください。
自費にて接種済みの方も接種補助の対象になりますが、接種間隔はご相談ください。また、帯状疱疹を最近発症した方も接種対象ですが、こちらも接種時期についてはご相談くだい。     

*上記内容は、あくまでも当院での帯状疱疹ワクチンに対する現時点での見解であり、今後新しい知見があれば随時更新予定です。                                                   院長
 
≪熱中症の予防と応急処置≫(2018年7月17日)
 
  熱中症は、暑い環境下、あるいは、運動などによって体の中でたくさん熱を作るような状況にあった人に発症し、以下のような様々な症状が出現します。
【軽症】(一般に体温が38℃未満)
 立ちくらみ。こむら返り(四肢の一部のけいれん)。皮膚がじっとり。
【中等症】(一般に体温が38℃以上)
 頭痛(頭重感)、吐き気、嘔吐、のどが非常に渇く。不安、しびれ。
【重症】(一般に体温が40℃以上)
 意識喪失(1-2分以上)、意識障害(おかしな言動や行動)、全身けいれん、手足の運動障害、呼吸数増加。
 
●水分補給について
・ 汗をかくと、水分と塩分が体から失われます。これらを最も適切に補給できるのは、スポーツドリンクです。野菜ジュースや糖分を多く含んだジュースなどは水分が吸収されにくく、また、お茶やミネラルウォーターでは、塩分が補給できません。
・ ただし、スポーツドリンクでも、実際には塩分量が十分ではありませんので、発汗の著しい場合は、食塩をなめたり、塩分を強化したドリンク(OS-1、オーエスワン) を、飲まれることをお勧めします。ゼリータイプ(アクトウオーター)もあります。
 
●暑い環境下に長時間いる際の注意
・ のどが渇いたと感じる前に飲む。(のどが渇いたと感じた時、すでに軽い脱水は始まっています。)
・ 定期的な水分補給をする。(15分~30分に1回、1口~200mlの量)
・ 運動や仕事の30分程度前に、あらかじめ水分補給をしておく。(250~500ml程度)
 
●現場での応急処置
① 風通しのよい日陰に避難し、できればクーラーのついた室内へ移動し、安静にします。
② スポーツドリンクで水分補給をします。
③ 衣服を脱がせて、皮膚にぬるま湯をかけて、うちわや扇風機などで風を送ります。水分が蒸発する際に体か熱が奪われる作用を利用して体を冷やします。
④ 氷のうがあれば、それを首、脇の下、大腿部の付け根にあてて冷やします。
⑤ ふくらはぎや腹部の筋肉の痙攣がある際には、冷水タオルをつけて、震えているところへマッサージを行ないます。
以上でも、症状が改善しない、または悪化するようなら、病院にいきましょう。
 
                        たけうちファミリークリニック

アレルゲン免疫療法(スギ花粉症、ダニによるアレルギー性鼻炎)について(2018年7月15日)

 
ダニによる通年性鼻炎のミティキュアも5歳の小児から適応追加となり(2018年2月16日)、スギ花粉症のシダトレンの進化型シダキュアも小児適応があり、6月29日に発売されました。

 当院では、スギ花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)やダニによる通年性アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法が可能です。舌下免疫療法とは、アレルゲンと呼ばれるアレルギーの原因を含む治療薬を服用してアレルギーを治療することで、注射の痛みがなく、自宅で可能な治療法です。どちらも個人差はあるようですが、約70~80%に効果が認められ(治る可能性は20%くらい)、アナフィラキシー(血圧低下や呼吸困難など)とよばれる重篤な副作用は極めて少ないと言われています。ただし、口のかゆみやはれ、不快感など軽度のものが認められることはあります。効果は、鼻炎だけでなく、眼やのどの症状にも有効で、他のアレルギー治療薬を減らせる効果が期待できます。ただし、現在のところ、スギ花粉症、ダニ(ハウスダストも可能性あり)によるアレルギー性鼻炎のみしか薬がなく、他のアレルギーには無効です。気管支喘息に関しては、保険適応ではありません。
 内服は1日1回で、5歳から65歳までの方が投与可能ですステロイド剤の内服以外は、他のお薬と併用可能です。最低2年間内服して、3~5年内服継続し、効果が安定していれば、一旦終了する治療です。そして、また症状再燃あれば再開することになります。この治療は、内服してすぐに効果がでるものではないので、効果が期待できるのに3ヶ月以上かかると言われているので、スギ花粉症の治療であれば10月までに開始することをおすすめしています(スギ花粉症の場合、飛散時期には開始しない方がいいと言われているので、1月から5月の間はおすすめしません。また、早ければ早く始めた方が有効なようなので6月からがおすすめです)。ダニについては、特におすすめの期日はありませんが、花粉症のシーズンは避けることをおすすめしています。最初の1か月は、副作用の確認のため、1~2週間ごとに通院していただきますが、2か月目以降安定すれば1か月に1回の通院で可能です(ただし、ダニの治療のみ2016年中は2週間に1回受診)。
 実際に治療を開始する際には、身体診察にアレルギーなどの問診にくわえて、鼻の診察、採血によるアレルゲンの確認を行い、投薬可能かどうか判定させていただきます。1回の診察ですみますが、結果判明まで約1~2週間かかります。初回投与は、安全のために院内で行い、30分ほど院内で経過を診させていただきます。以下に、治療のおすすめの方をあげさせていただきます。
 ・ スギ花粉症やダニアレルギーが採血などで確定している。
 ・ アレルギーの症状が強く、薬の効果が少ない。
 ・ アレルギーの薬の副作用(眠気や口の渇き、倦怠感など)がつらい。
 ・ 受験や妊娠などのイベントが数年以内に予定されている(ただし、妊娠中の内服については医師の判断になるため、治療終了時の妊娠が安全です)。
 ・ アレルギーの症状や薬の副作用が差し支える職種である。
逆に、治療について注意が必要な方は、
 × アナフィラキシーなどの重篤なアレルギーを起こしたことがある方
 × 安定していない気管支喘息
 × 重篤な心疾患、肺疾患のある方
 × ステロイドや免疫抑制剤をのんでいる、がんなどの治療中の方
 × 口の中に傷がある、口内炎などの口の中に炎症がある方
 × 妊娠、授乳中の方
 × 12歳未満、65歳超の方

治療のご相談は、当院までお願いいたします。

 当院では、即効性で眠気が少ないビラノア(R)や、鼻炎などの症状抑制に有効とされる抗血小板活性化因子(PAF)効果が追加されたルパフィン(R)などの新薬も処方しています。従来の抗アレルギー薬で効果が不十分な方は一度薬剤の変更などもご検討ください。漢方薬の併用も有効な場合が多いです。また、鼻や咽頭の吸入療法も可能です。

参考もっと知りたいアレルゲン免疫療法

 


人生会議(Advance Care Planning)とは・・・(2019.09.22)

 

 「最高の人生の見つけ方」「素敵な人生の終わり方」「エンディングノート」など、人生の終活についての映画などが話題になりました。現在、医療、特に在宅医療の場面では、元気で自分で判断できるうちから、ご自身の人生の最高の終わり方を家族や医療者と話し合う重要性が提唱されています。これは、命の危険が迫った状態になると、約70%の方が、自分の思うような医療・ケアが受けられなかったという事実にもとづいています。そのため、がんなどの不治の病にかかった時に将来をあらかじめ、ご自身でしっかり判断できるうちに決めておくことを人生会議(Advance Care Planning)と呼び、厚生労働省や日本医師会も積極的にこれらの活動を勧めています。当院も以前から取り組んでおり、ご自身の意思の確認は困難ですが、認知症の患者さんも含めて取り組んでいます。今回、当院で使用していた事前指示書とよばれる「人生の最終段階における医療・ケアの決定事項」の最新版を公開します。ご自身の終活を考えていらっしゃる方、大切なご家族の将来を考えていらっしゃる方は、是非ご相談ください。

 

参考:

「人生会議」してみませんか

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02783.html

自らが望む人生の最終段階における医療・ケア

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/index.html

終末期医療 アドバンス・ケア・プランニング(ACP)から考える 日本医師会

https://www.med.or.jp/doctor/rinri/i_rinri/006612.html

ACP推進に関する提言

https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/acp.html

 

◇インフルエンザと診断された患者さんとご家族の方へ (2018年1月4日)

インフルエンザは人から人へ、咳やくしゃみなどの飛沫(しぶき)を直接吸い込んだり、病気の人が咳やくしゃみを手で覆った後や、鼻をかんだ後にドアノブなどに触れ、その触れた場所に付いたウイルスを別の人が触れ、その手で目や鼻、口に触れることでうつります。 インフルエンザの家族を自宅で看病する場合、自分や他の家族を守るために以下の点を心がけましょう。

○ できる限り病気の人との接触を避けましょう。2 メートル以内の接触が避けられない状況ではマスクを着用しましょう。マスクをはずした後は石鹸で手洗いするか、アルコール消毒剤で手を清潔にしましょう。咳エチケット、手洗いを心がけましょう。
○ 糖尿病、心臓病、喘息、腎臓病などの持病のある方、妊娠している方はインフルエンザが重症化したり、合併症にかかる危険が高くなります。こういった方にはなるべく看病をさせないようにしましょう。また、予防薬を飲む必要があるか、かかりつけ医にご相談ください。 ...
○ 家族の皆が水と石鹸で十分に手洗いするか、アルコール消毒剤で手指の清潔を保つよう気をつけましょう。手洗いのあとは使い捨ての紙タオルで手を拭くか、布タオルを使う場合はそれぞれの家族が個人専用タオルを使うようにしましょう。
○ 家族にインフルエンザの症状がないか注意を払いましょう。看病をしている人はインフルエンザにかかる危険が高く、症状が出る前に人にうつしてしまう可能性があるで、外出の際はマスクをつけましょう。
○ 病気の間は職場、学校へは行かないで下さい。症状が完全によくなっても、お子様は2 日間はなるべく学校を休み、外出を控えてください。
 保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校では「発症後5日を経過し、かつ解熱後2日間(幼児は3日間)経過してから登校・登園」と学校法で決められています。成人の場合や大学生の方は、職場や学校に問い合わせしてください。
○ 十分な睡眠と休養をとり、脱水を防ぐため水分を取ってください。(スポーツドリンク、電解質入り飲料水など。特に、大塚製薬のOS-1は大変有用です。)

次の症状があれば、当院に連絡するか、受診しましょう。
○ 呼吸が苦しそうなとき、胸の痛みをうったえるとき。
○ 唇が紫や青色に変色しているとき。
○ 吐いていて水分を飲めないとき。
○ 立ち上がったときふらつきがある、尿が出ない、小さいお子さんの場合泣いているのに涙が出ないなど、脱水の症状があるとき。
○ ひきつけを起こしているとき。
○ いつもよりボーっとしている、意識がおかしいとき。
○ いったんよくなった後でまた悪化した場合。(細菌感染を起こしている可能性があります)

薬をしっかり、決められた期間のみましょう。
◇抗インフルエンザ薬タミフルや吸入薬リレンザなどは5日間完全にのみきるまたは吸入してください。イナビル(吸入)やラピアクタ(点滴)は1回のみの投与で5日間有効です。また、子供または若者(特に20歳以下)に異常行動の報告があり、なるべく一人にしないなどの注意が必要です。
◇解熱鎮痛薬はアセトアミノフェン(カロナール、アルピニー坐薬)など、医師から処方されたものを使用しましょう。

当院では、機械を用いた測定法で、できるかぎり早く診断できるように対応しています。

                                                          たけうちファミリークリニク    武内有城

認知症高齢者の運転免許書更新等に関する診断書作成について(2019年6月3日)
 
 平成29年3月12日の道路交通法改正によって、75歳以上の高齢者の方で
 1)免許更新時における認知機機能検査で認知症疑い
 2)一定の違反をした場合の臨時認知機能検査で認知症疑い
 の場合は、かかりつけ医等を受診して「診断書」が必要となります。
 
当院では、かかりつけ患者さんに対して「診断書」を発行させていただくだけでなく、適切な認知機能検査を行い、免許書の自主返納*1についてのご相談にも対応します。
 
診断書作成に必要な検査(保険適応)
 問診、ご家族からの情報
 身体診察、神経学的所見、身体機能検査
 認知機能検査:MMSE、長谷川式認知症スケールなど
 画像診断:MRI、CTなど
 その他の検査:一般採血、甲状腺機能検査など
 *かかりつけ患者さんで、検査施行済みの場合は不要です(当院では、高齢者の患者さんには、事前検査を勧めています)。
診断書(自費5400円)
 *自主返納*1を選択された場合は不要です。
 
お問い合わせは、たけうちファミリークリニックまでお願いします。ただし、初診や検査依頼のみの患者さんには対応しておりません(当院は専門病院ではないため)。
 
*1 運転免許書の自主返納
 運転免許書の有効期限内に、運転免許が不要になったり、病気等で運転に自信がない、実際に運転できない方などが、ご自身から申し出て警察署に免許書を返納することです。その際には「運転経歴証明書」が発行され、65歳以上の方は「高齢者運転免許自主返納サポーター」として登録している店舗などで割引などの特典が受けられます。
 
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000104113.html

https://www.pref.aichi.jp/police/menkyo/tetsuzuki/koushin/menkyo/koureisya.html
◇2019年4月からの風疹抗体測定とワクチン接種について(2019年3月17日)

 2019年4月1日より、風疹予防に関して新制度が施行されます。
Ⅰ.風疹ワクチン定期接種
対象:昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性
① 平成26年4月以降に風疹抗体検査を受けたことのない方
② 原則、過去に風疹(麻疹・風疹)予防接種を1回も受けたことがない方
③ 過去に風疹に罹患したことがない方
1. 抗体検査・ワクチンクーポン券の発送:平成31年度は、昭和47年4月2日から昭和54年4月1日生まれの方に、3月末からクーポン券が発送される予定です。それ以外の方で抗体検査を希望される方は、住民票のある市町村に発行依頼する必要があります。
2. 抗体検査:クーポン券と本人確認ができるものを持参して当院に受診してください(可能であれば、予約をお願いします)。無料で抗体検査(採血)を施行します。
3. 抗体検査の判定:おおよそ2週間後に抗体結果は当院で再受診していただき、説明いたします。ワクチン接種必要な方には、予診票をお渡しします。
4. ワクチン接種予約:ワクチンクーポンの有効期限内に、当院の予約をお願いいたします。
5. ワクチン接種:予約日に、クーポン券と本人確認ができるものを持参して受診してください。ワクチン接種も無料になります。

Ⅱ.風疹ワクチン任意接種(名古屋市内在住の方に限る)
対象:妊娠を希望する女性、そのパートナーまたは同居人
   妊婦のパートナーまたは同居人(妊婦は接種できません)
① 平成26年4月以降に風疹抗体検査を受けたことのない方
② 原則、過去に風疹(麻疹・風疹)予防接種2回以上受けたことがない方
③ 過去に風疹に罹患したことがない方
1. 抗体検査の予約:上記に該当する方は、可能であれば当院に抗体検査を予約してください。
2. 抗体検査:本人確認ができるものを持参して受診して下さい。採血試行します。
3. 抗体検査の判定:おおよそ2週間後に抗体結果は当院で再受診していただき、説明いたします。ワクチン接種必要な方には、予診票をお渡しします。
4. ワクチン接種:予約日に、予診票と本人確認ができるものを持参して受診してください。

 これらについては、まだ、未確定なこともありますで、随時更新予定です。

 上記以外の方でも、抗体検査やワクチン接種は随時受け付けています。ご相談ください。
◆便秘薬の最新情報(2019年3月17日)
 
◇慢性便秘症とは
慢性便秘症の診断基準(成人)慢性便秘症診療ガイドライン2017
1.「便秘症の診断基準」
以下の6項目のうち、2項目以上を満たす
・     排便の1/4超の頻度で、強くいきむ必要がある
・     排便の1/4超の頻度で、兎糞状便または硬便である
・     排便の1/4超の頻度で、残便感を感じる
・     排便の1/4超の頻度で、直腸肛門の閉塞感や排便困難感がある
・     排便の1/4超の頻度で、用手的な排便介助が必要である
・     自発的な排便回数が、週に3回未満である
2.「慢性」の基準
6か月以上前から症状があり、最近3か月間は上記の基準を満たしていること
 
小児の慢性機能性便秘症の診断基準(小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン)
Neonate/Toddler
4 歳未満の小児では、以下の項目の少なくとも 2 つが 1 か月以上あること
1.1 週間に 2 回以下の排便
2.トイレでの排便を習得した後、少なくとも週に 1 回の便失禁
3.過度の便の貯留の既往
4.痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往
5.直腸に大きな便塊の存在
6.トイレが詰まるくらい大きな便の既往
随伴症状として、易刺激性、食欲低下、早期満腹感などがある。大きな便の排便後、随伴症状はすぐ に消失する。
乳児では、排便が週 2 回以下、あるいは硬くて痛みを伴う排便で、かつ診断基準の少なくとも 1 つ がある場合、便秘だとみなされる。
Child/Adolescent
発達年齢が少なくとも 4 歳以上の小児では、以下の項目の少なくとも 2 つ以上があり、過敏性腸症 候群の基準を満たさないこと
1.1 週間に 2 回以下のトイレでの排便
2.少なくとも週に 1 回の便失禁
3.便を我慢する姿勢や過度の自発的便の貯留の既往
4.痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往
5.直腸に大きな便塊の存在
6.トイレが詰まるくらい大きな便の既往
診断前、少なくとも 2 か月にわたり、週 1 回以上基準を満たす
 
◇日常生活からの便秘対策
食物繊維…食物繊維が不足していると考えられる場合には、1日当たり成人男子20g以上、成人女性18g以上の摂取を推奨(両てのひらにのる野菜を毎食)。ただし、過剰摂取は逆に便秘の原因になります。
発酵食品…ヨーグルトなどの乳酸菌食品で腸内細菌のバランス改善効果。
水分摂取…水分不足の予防により効果が期待できる。朝起きたときの副交感神経が優位な際の飲水はより効果的だが、過剰摂取に気を付けます。
運動…運動による腸蠕動の活発化などの効果が期待できます。
マッサージ…1日15分のマッサージ(へそを中心に「の」の字を書くように)が有効です。温罨法と言って温めるのも有効で、入浴中などにも定期的に施行します。
排便姿勢…ロダンの考える人(かかとをあげ、両肘は太ももの上に置き、前傾姿勢になる)がいいとされますが、転倒しないように気を付けましょう。
排便習慣…毎日、排便がなくても定時に便器に座り、排便を試みることも有効です。
シャワートイレ…排便なくてもシャワートイレで肛門に刺激を与えることも有効です。
 
◇便秘薬(当院で使用している薬)
1. 浸透圧性下剤
・塩類下剤…酸化マグネシウム、マグミット、硫酸マグネシウム
 腸管から吸収されにくい水溶性無機塩類で、浸透圧作用によって腸内容の水分を維持し、腸の蠕動も促進するWの効果。効果は早く1-2時間で有効とされ、習慣性が少なく、長期使用も可能(腎機能障害には注意)。
・糖類下剤…ラクツロース、モニラック、D-ソルビトール
 消化されない非吸収性の糖類の作用で、浸透圧により水分を保持するだけでなく、腸内細菌によって変化し、腸を活性化します。
2. 刺激性下剤
・アントラキノン系…プルゼニド、アローゼン、センノシド
 大腸粘膜を刺激して蠕動を起こさせ、排便を促す。服用後6-15時間かかって排便させるため、就寝前に服用する。連用により刺激性が低下する可能性があり、依存性もあるので、短期使用が勧められる。
・ジフェニール系…ラキソベロン、ピコスルファートナトリウム
 液体で量が調節しやすく、飲みやすい特徴がある。
3.  直腸刺激剤
・ビサコジル坐薬…テレミンソフト
 直腸粘膜を刺激して、排便反射を誘発する。
・炭酸水素ナトリウム配合剤…レシカルボン坐薬
 肛門から挿入後、体温で温められて、炭酸ガスを発生し、直腸を刺激する。
・グリセリン浣腸
 グリセリン液で直腸壁からの水分吸収に伴う刺激にて蠕動を促進し、また、便を軟化・膨潤させて糞便を排泄させます。
4.  漢方薬
大建中湯、麻子仁丸、大黄甘草湯、大承気湯、防風通聖散など
5.  合剤
セチロ(ダイオウ、センナ、オウレン、マグネシウム)
 
◇新しい便秘薬
・アミティーザ(ルビプロストン)1日2回朝夕食後内服
 小腸上皮頂端膜に存在するClC-2クロライドチャネルを選択的に活性化することで、腸管内への水分分泌を促進し,糞便の腸管内輸送を高めて排便を促進するという全く新しい作用の便秘薬です。
・リンゼス(リナクロチド)1日1回朝食前内服
 腸管の上皮細胞に存在するGC-C受容体に作用し、腸管内への水分分泌を促進し、小腸運動を活性化して、便通を改善します。また、神経線維に作用して、腹痛や腹部不快を改善します。
・グーフィス(エロビキシバット)1日1回夕食前内服
 大腸内での胆汁酸の吸収を抑制することで、大腸内の水分分泌を増加し、胆汁酸の刺激で大腸運動を促進します。効果発現まで5時間以上かかります。
・モビコール(ポリエチレングリコール製剤)1日1-3回水に溶かして内服
 ポリエチレングリコールが水分を保持することで、便通を改善します。即効性はなく、1週間くらいで効果が安定します。小児に使用しやすい安全な便秘薬です。
・スインプロイク(ナルデメジントシル)1日1回朝食後 モルヒネなどを服用している患者のみ
 消化管のオピオイド(モルヒネなど)受容体に結合し、オピオイドの副作用である便秘をブロックします。効果発現まで5時間以上かかります。
 
 新しい便秘薬は、従来の便秘薬と全く作用機序が異なるので、併用も可能です。当院では、小児の便秘から高齢者、がん患者の便秘まで対応しています。
 

     当院における麻疹(はしか)ワクチンに対する考え方(2018年5月20日)

✓ 麻疹(はしか)にかかったことが確実な方(母子手帳などで確認)は不要。

✓ ワクチン2回接種したことが確実な方も不要。

✓ ワクチン接種歴が1回、もしくは「なし」や「不明」の方は、接種必要。

 以上については、一般的な意見ですので、ワクチンを考慮する前に是非確認してください。年齢で大まかなワクチン回数を説明するサイトもありますが(28歳以下は2回接種、29歳から41歳までは1回接種など)、当院で患者さんに確認した状況では、母子手帳以外はあてになりません。

 

以下は、当院の個人的な見解です。

     麻疹ワクチンを1回接種した1歳から5歳前後のお子様は、多くの方は麻疹にかかりませんが、ごくまれに抗体ができない、低い方は感染リスクがあります。しかし、自費で5歳の定期接種前に接種を早めることはおすすめしていません。

     ワクチン接種が2回施行していたのに確認できず、3回目を接種することは問題ありません。ただし、生ワクチンですので、特に女性の方は妊娠、避妊に関しては慎重に対応してください。

     55歳以上の方はほとんどかかったことがあるか、抗体を持っているといわれています。ご心配な方は、抗体検査(3000円)をお勧めします。結果までには3~5日間くらい必要です。抗体が不十分な方は接種が必要です。

     今回初めて麻疹ワクチンを接種された方は、1年後くらいに抗体検査をされて、2回目接種が必要かどうかを検討することをお勧めします。1回接種で95%以上の方が十分な抗体ができるといわれていますが、不十分であれば2回目接種を検討します。ただし、麻疹の流行が繰り返されるかどうかはわからないので、次期流行時に2回目を接種することも可能です。是非、接種した際にもらう接種歴の用紙を保存しておいてください。

     1歳未満の乳児の方は基本的には予防接種はできませんが、家族や周囲の感染状況によっては、6か月を超えているお子様のワクチン接種について主治医に確認してください。

     家族内や職場で麻疹患者さんと接触した場合には、ワクチン接種が1回以下の方は72時間以内にワクチン接種すれば麻疹の発症を予防できる可能性があります。早めに主治医に相談してください。4から6日以内なら、免疫グロブリンの注射も発症予防に効果があるといわれていますので、いずれにしても早めに医療機関に相談してください。

     ワクチン接種は施行したが抗体が不十分な患者さんが麻疹にかかると、「修飾麻疹」と言って高熱や典型的な発疹などの症状がなくてもかかっている場合もあります。感染力は弱いとはいわれていますが、体調不良が続く場合や熱はないけど発疹がある場合には主治医に相談してください。

 

最後に、麻疹にかかった可能性がある方は、是非一度病院に電話連絡してから受診するようにしてください。病院は密室なので、他の患者さんにうつしてしまう可能性が高くなります。当院では、感染部屋や診療時間以外での対応をしています。ご協力お願い申し上げます。

 
◇湿潤療法ご希望の患者さんへ(2017年2月11日)
 
 当院では、全ての創傷・熱傷について「湿潤療法」を基本とした治療を施行しています。その特徴は、以下の通りです。

1. 消毒はいかなる創傷でも一切行いません。水道水による洗浄をもっぱら使用し、可能であれば、物理的な洗浄効果を期待して、大量かつ適度な圧力が必要と考え、痛みに考慮しつつ、シャワーなどを有効に使用しています。ただし、創部の痛みが非常に強い場合には、適宜生理食塩水なども使用しています。

2. 止血と異物除去は徹底して行うため、必要があれば局所麻酔(麻酔を創部に直接注射したり、麻酔ゼリーやテープを駆使)を施行して処置もさせていただき、その後に湿潤療法を行います。また、壊死組織(血流がなく、感染した皮膚など)や、不良肉芽といって皮膚が生えてくることの邪魔になるような組織も積極的に手術で除去しています。ただし、お年寄りやお子様の場合や、傷の治療過程で自己融解(自然になくなっていく)が見込める場合は、経過を見ながら、最小限の処置にとどめています。

3. 基本的には、専用の被覆材を使い分けており、ラップ療法は行っておりません。

4. ガーゼ交換は、創の状態が落ち着くまで、もしくは患者さんが処置に慣れるまで、原則毎日受診をお願いしています。不可能な場合は、お近くの病院を紹介しています。

5. 感染した創には、内服の抗菌薬も適宜使用します。

6. 浸出液や膿の吸収のために、創にくっつかないメロリンガーゼ®などのガーゼも使用しており、必要があれば薬局で購入していただきます。

7. 植皮などの手術が必要と判断した場合は、形成外科に紹介しています。

8. 創治癒後のアフターケアとして、色素沈着(しみ)や瘢痕形成(ケロイド)などの予防や治療)も積極的に行っています。